澪には知ら

ら可愛いと思うのは当然だろう、と大地さんはそういう言い方をしていました。ただ、実験を行ったことへの後悔や、澪と遥への申し訳なさは、彼の言動や態度からは全く感じられません。二人のことを人間だとも認めていないようです」
 父親がこのような考えであるなどれたくない。しかし、彼女が直に会って話をすることを望んでいる以上、無理に会わせないようにしても不信感を募らせるだけだ。これは澪自身が向き合うべき問題なのかもしれない。悠人も武蔵も同じ意見なのか、奥歯を食いしばりやるせなさを滲ませていた。
「おい」
 武蔵は顔を上げ、その気持ちをぶつけるように剛三を睨めつける。
「大地ってのはおまえの息子なんだろう」
「ああ、そうだ」
 剛三は悪びれもせず平然と返事をする。武蔵は顔をしかめて不快感を露わにした。それでも落ち着きを失うことなく、固く握ったこぶしを見せながら言う。
「戻ったら一発殴らせろ」
「殺さん程度にな」
「加減はするつもりだ」
 そんな会話をする二人の間で、悠人はずっと奥歯を食いしばり、両手を固く握り締めていた。激しい感情を押し殺そうとしているのが見てとれる。大地の友人であり、美咲の友人であり、澪と遥の親代わりであるからこそ、なおさら許し難いものを感じているのかもしれない。
「……殺すなよ」
 不穏な様子に気付いた剛三は低い声でそう牽制する。しかし、聞こえ
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